ピンチケ旅日記

費用を切り詰めたピンチケ一人旅の記録を付けていきます。

ピンチケオタクの旅 京都~大阪1泊2日編

はじめに

みなさん、一人旅は好きですか?私は大好きです。一人旅って気ままに計画してふらっと行けて、現地で計画の変更とかも出来るしとにかく自由なんですよね。計画性と協調性に難がある僕みたいな人間にはまさにぴったりな趣味なんです。

そんな一人旅でも、僕は極限まで経費を抑えたピンチケ一人旅を愛しています。どこまで安く出来るかを考えるのも楽しいですし、何よりお金が掛かりませんからね。単純計算で普通の半分の経費で旅行すれば同じ金額で2回行けるわけですので、時間はあるけど金はない大学生にはピッタリの趣味だと思います。

(ピンチケ:安いチケット代でライブに入る事を指すオタク用語、転じて極力金を掛けずに最大限楽しむという意味)

 

そんな僕が去年の10月にツイッターを徘徊していた所、バケモンみたいな企画を発見しました。

その名も「恋ステきっぷ」

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東京⇔大阪1000円!?!?!?!?

公式サイトによると、なんかAbemaでやってる遠距離恋愛をしている学生を応援する番組とバス会社がコラボ企画して実現した夜行バスの切符らしいです。1日1席限定らしい。

これは使わない手はないだろ……と決意、発売日に公式に張り付いて販売開始2分で運良く予約できました。別に遠距離恋愛などしていませんが。

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まあレギュレーションは学生に限るってだけで、遠距離恋愛してないと買っちゃダメなんてどこにも書いてなかったですからね。俺は何も悪くないよ。

 

運良く取れた切符は11月16日大阪行きと11月18日東京行き。そして奇しくも2018年11月18日は僕の20歳の誕生日でもあります。ここに記念すべき成人の誕生日にぼっちで行く大阪ピンチケの旅が開催決定したのでした。

 

1日目

11/16(金)晴れ

大学の講義が終わるのもそこそこに新宿バスタに直行。夜行バスを使ったピンチケ旅行で何度も使っているおなじみの場所です。

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午後11時に東京を出発。

大阪まで10時間、4列シートでスヤスヤと眠ります。身体が痛すぎる。

 

2日目

11/17(土)くもり

4列シートに9時間拘束され全身がバッキバキになる中起床。休憩中に気付いたのですが、大阪以外にも途中下車出来るらしいです。

なので急遽旅程を変更、京都に降り立ちます。(オタクの計画性はガバガバ)

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午前8時、京都駅着。

完全にノープランだったのですが、とりあえず京都のそれっぽい景勝地を巡ることにします。もうバスには乗りたくなかったのですが安いのでバスで移動、伏見稲荷へ。

 

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参拝料は無銭です。

山頂の社まで結構な距離がありましたが、運動不足の体に鞭打って何とか登頂します。

途中でこのはな綺譚というアニメのコラボ鳥居がありニヤニヤしてました。

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ここで結構な時間を使ってしまいましたが、全力で下山して次の目的地に向かいます。

三十三間堂をちらっと覗き、銀閣寺へ。

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拝観料500円

紅葉が綺麗という情報を聞いていたのですが、時期が早かったのかあんまり色づいていませんでした。まあ突発的な旅行だししょうがないね。

次に金閣寺に移動。めちゃめちゃ外国人ばっかでちょっと圧倒されました。

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拝観料400円。銀閣寺より豪華なのに安い!

 ここまででかなり時間を使ってしまい、桂川渡月橋に行ったのですが暗くて全然何も見えませんでした。悲しいなぁ……。

京都はまあこんなもんだろ…ということで大阪に移動します。

宿に向かう途中、本日のメインイベントである歴史を刻め・下新庄店へ!

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歴史を刻めと言えば関西の二郎系インスパイアの代表店。下新庄店はその本店ですので、めちゃくちゃ期待が高まります。関西のデブラー、対戦よろしくお願いします。

 

さて、午後7時半頃に店前に到着しますが、めっっっっっっちゃ並んでる!!!!!!目測で50~70人ぐらい並んでます。これ本当に閉店までに入れるのか…?と怯えながら無限に待っていたところ、2時間ぐらい(え?)経ってやっと店内に入れました。

疲れもありあまり腹に入りそうになかったので小ラーメンニンニクアブラをコール。

 

10分ほどで着丼、2時間待ったラーメンとのご対面です。

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小ラーメン750円、ニンニクアブラ別皿

感動に身を震わせながら麺を啜るとパンチが効いた尖った味でウメぇ!ブタもデカい上にプリプリ、ヤサイもシャキッとしてて良し。全体的に本家二郎よりジャンク、アブラにもしっかり味が染みててめちゃうまい。ニンニクもピリッと効いてるもの。美味い。

店内は和気あいあいとしてて、二郎っぽいピリピリした雰囲気がなくてこれはこれで良かったです。これも関西のノリなんですかね。

大満足の一杯でした。満腹になりながら堺筋線に乗り、本日の宿、西成に向かいます。

 

みなさんはドヤ街という言葉をご存知でしょうか?いわゆる日雇い労働者と呼ばれる方々が集まって生活している地区の事を指すのですが、大阪の西成・あいりん地区という所は日本でいちばん有名なドヤ街であり、日本一治安が悪い地区と言われています。

 

そして、このドヤ街には日雇い労働者の方向けにドヤと呼ばれる一晩1000円台の宿がゴロゴロしています。本日はこの西成のドヤの一角に宿泊します。

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午後11時頃、宿に到着

選べる中で一番安い宿に入りました。この部屋で一晩しめて800円。空調もなく隣の部屋の寝息が聞こえるほど壁も薄いですが、布団で寝られて雨風凌げてこの値段なら十分過ぎる部屋です。

とりあえずチェックインを済ませ、20歳の誕生日を迎えるに当たってぼっち誕生日パーティーの準備をするためスーパー玉出(大阪の激安スーパーチェーン)に向かいます。

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スーパー玉出 新今宮駅

めちゃめちゃ派手な看板と怪しいけど安いお惣菜がトレードマークです。なんか経営者のヤクザが捕まったとかそうじゃないとか。

100円ぐらいのチキンとポテチ、酒を片手に宿に帰ります。

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成人おめでとう、俺

という訳で西成の3畳のドヤでぼっちの誕生日を迎え、無事成人致しました。成人して初めて飲むお酒はとても美味しかったです。お惣菜もそんなに危ない感じの味はしませんでした(というか普通に美味しい)し、まあ非常に心に残る成人の日となりました。

まあこの日は他にすることもなく、酔った勢いでシャワーを浴びてそのまま布団に入りました。前日に夜行バスの狭いシートで一晩過ごしたこともあり、ぐっすりと眠ることが出来ました。隣の部屋の人のいびきはめちゃくちゃうるさかったですけどね。

 

3日目

11月18日(日)晴れ

午前9時、隣の部屋から聞こえてくるガタガタ音で起床。

カスみたいなせんべい布団で寝たにも関わらず疲れが全く感じられないほど休めたので、いかに4列シートの夜行バスが最悪な環境なのか身に染みて感じました。まあ安いので旅行の度に使ってしまうのですが。

チェックアウトし、その足でちょっと西成を巡りました。道端で朝から酒飲んでるおじいさんがいっぱいいてあったけえなぁ……と感じつつ、今日の最初の目的地に向かいます。

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西成の立ち飲み居酒屋、ホルモンマルフク

やってきましたホルモンマルフク。ここは朝8時から開いている西成界隈では有名な立ち飲み屋さんで、激安のホルモン焼きとビールで乾杯できるいわゆるせんべろと言うやつです。(せんべろ:1000円でベロベロに酔えるという意味)

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いかにも健康に悪そうな真っ黒なホルモン焼き一皿140円と220円の生ビールで朝から一杯。朝飯代わりに酔っ払って朝から陽気になりました。西成の方々も朝から元気に乾杯しており、その刹那的な生き方にちょっと羨ましさを感じるなど致しました。

 

さて、実は昨日からトイレに行きたかったのですが宿のトイレがあまりにも汚く流石に使う気になれなかったので、トイレを借りに西成のパチンコ屋さんに向かいます。

パチンコ屋さんはお金を持っているので大抵トイレも綺麗だし、僕は旅先でトイレに行きたくなったらパチンコ屋を探すようにしています。

無銭で使えるし、皆さんもピンチケ旅をすることがあればパチ屋のトイレを使うと良いということを覚えておくと損はないと思います。

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トイレに使ったパチンコ屋さん。0.2円パチンコという驚異的な低貸しがこの街を物語っています。

次の目的地まで少し時間がありますので新世界をふらつきます。

新世界にはレトロなアーケードゲームや今ではホールで見られない珍しい昔のパチンコ台が置いてある店が多く、ちょっとフラフラするだけでも新たな発見がありノスタルジーを刺激されてとても楽しいです。

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ゲーセンに魔界村が置いてありました。めちゃくちゃ難しかったです。

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1980年代の名機、ビッグシューター。現代の羽根モノのご先祖様です。

魔界村でムキになって散財していたら丁度いい時間になったので、梅田から阪急に乗り西山天王山に向かいます。京都と大阪は安く移動できていいですね。

そして来ました、ピンチケ旅行定番のビール工場見学!

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サントリー〈天然水のビール工場〉京都ブルワリー

ビール工場の何が良いって、無銭で面白い物が見られる上にタダで出来たてのビールが試飲できる所なんですよね。しかもサントリーなのでプレモル

僕は予てからずっとビール工場の見学をしてみたかったのですが、もちろん成人していないと見学出来ないので成人したその日に来ちゃいました。

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年齢確認で免許を見せたらお誕生日おめでとうございます!と言われて感涙しました。

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無銭ビール。ツマミも付いてきて至れり尽くせりですね。

見学コースの終了後、なんと無銭でプレモルを3杯も試飲させてもらえてめちゃくちゃ酔えました。せんべろならぬゼロべろですね。これからも旅行には酒の工場見学を必ず取り入れたいと思います。

上機嫌になりながら徒歩圏内にある長岡天満宮を見学し、また梅田にとんぼ返りして大阪観光を続けます。

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梅田で寄ったたこ焼き屋。流石本場、うまい。(ほぼネギで隠れてますが)

 ここから少し電車を乗り継いで浪速方面に向かいます。ちなみに本日の大阪市内の移動には大阪メトロの一日乗車券を使っています。土日祝は600円なので、3回ぐらい乗れば元が取れます。安く出来る所は目ざとく安くしていきましょう。

そして辿り着いたのは今回の旅の最終目的地。言わずと知れた大阪の秋葉原日本橋オタロードです。

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日本橋オタロードマップ、センスがある

日本橋と言えば、あのらき☆すたでも紹介されていた日本三大電気街(秋葉原日本橋大須)の一角。僕の地元は名古屋ですので大須はもう大昔から行っており、東京に出てからは秋葉原も足繁く通っているので、今回日本橋に足を踏み入れたことで三大電気街コンプリートとなりました。(だから何だ)

 

大阪を歩いていると所々でやはり比較的"陽"な雰囲気があるなぁと感じていたので、日本橋で見慣れたアニメ系の店を見て非常に安心しました。

一通り店を巡ったのちメロブ大阪日本橋店でお土産の同人誌を購入し、とうとう短いようで長かった旅の帰路に就きます。

 

東京行きのバス乗り場は梅田だったのですが、出発までちょっと時間があったので西成に戻って本日二回目のホルモンマルフクへ。(中毒)

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最後はちょっと豪華に大瓶で(400円)

ここぞとばかりに酒を開け、ツマミもケチらず頼みまくります。ベロベロ&満腹になるまで飲みましたがそれでも合計1000円ちょっと!流石の安さですね。それにしても本日は朝から晩まで酒浸りの一日でした。大阪、楽しすぎる。

午後11時頃に梅田のバスターミナルに到着し、愛すべき大阪を去りました。

 

そしてまたクソ狭4列シートと行く10時間の旅が始まります。まあ今日はたくさん歩いて疲れたし寝れるだろ……と思いきや、尻が痛すぎて全く眠れず。

次の日の早朝に新宿に到着した時はもう全身ボロボロで、この日の講義はすべて自主休講することになったとさ。(完)

おわりに

ピンチケ予算で行く京都~大阪の旅、非常に楽しかったです。僕は上野の寂れた安い立ち飲み屋に通ったりするのが大好きなので、大阪の安かろう悪かろう的な雰囲気が性に合っているのかも知れません。

気になる旅費ですが、今回の旅行は交通費食費宿代合わせて10000円を超えませんでした。諭吉を使い切らず、東京から行ける範囲内でここまで楽しい旅行が出来るスポットはなかなか無いと思います。

東京に比べて大阪は安く遊べるスポットが非常に多いです。ライブの遠征でもよく使う大阪、次に行く時はぜひ西成のドヤに泊まって安く酒を飲みまくるピンチケ旅行をしてみてはいかがでしょうか。